データベース『えひめの記憶』
わがふるさとと愛媛学Ⅲ ~平成7年度 愛媛学セミナー集録~
◇国立劇場での初舞台
大内
そして練習していくごとに、うまくなって、やりたくないという気持ちがなくなり、とうとう国立劇場で公演しました。
多和
初めての行司の役をやった場所は国立劇場でした。国立劇場がどんなすごい所かもわからず参加しました。参加した理由は、出演料をもらえるからです。(会場笑い)
新聞記者には、この大三島の一人相撲を全国の人に見てもらいたかったとは言ったものの、そんな気持ちは少ししか持っていませんでした。
それよりも、きちんと口上が言えるかどうか、と、不安でたまりませんでした。間違えれば、その分、一人相撲の評価が下がってしまいます。代表としてのプレッシャーはすごいものでした。この時は、出演料のことなど忘れ、ただ早く終わってほしい。それだけでした。
本番中は、スポットライトが当たり、観客席が真っ暗で見えなかったので、案外落ち着いてできたと思います。公演が終わると、とてもホッとしました。そしてやり終えたという満足感を覚えました。体中に、何か燃え上がるものがわき出てきました。
この東京公演に参加したためか、「お田植祭」では、さほど緊張することもなく、やり終えることができました。このような所で、東京公演の経験が生かせることができて、とてもうれしく思いました。
それでは僕たちの初舞台、国立劇場での一人相撲を見てください。なお、公演は2日あり、このビデオは2日目の前生徒会長、河村誠志君が行ったものです。
(ビデオ)
大内
国立劇場での感想は、初めてたくさんの人に見てもらう国立劇場の大舞台で、どうしようかととまどっていました。でも自分が練習したことを、全て思い出し、たくさんの人に最高の自分を見てもらいました。でもものすごく恥ずかしかったです。それはたくさんの人に自分のお尻を見られたからです。でも一生懸命やったので、その恥ずかしさはなくなりました。そして終わった時には、拍手がものすごく聞こえて。なんだかヒーローになった気分でした。
この公演に参加して、すごく良かったと思います。