八幡浜市は、後背地である佐田岬(さだみさき)半島をはじめ近隣の沿岸地域の海上交通や陸上交通の要地としての機能を果たしてきた。また、商業地である市街地の周辺に広がる、農村や山村としての性格を残す地域には、その地域の特性を反映した多様な文化が継承されている。 本章では、人々の往来する港や駅、峠を取り上げるとともに、伝統的な祭りにも焦点を当て、くらしの移り変わりを明らかにしようとした。