データベース『えひめの記憶』
宇和島市
穂積重遠(1883~1951)
民法学者。東京府深川(現、東京都)出身。民法の中でも家族法(親族法、相続法)の研究に業績を示し、「家族法学の父」と称される。東京帝国大学(現、東京大学)では民法の講座を長く担当し、『相続法』、『法学通論』、『新民法読本』など多くの書を著した。また、一般向けの書や『判例百話』などの法学入門所を著し、早くから法文・判決文の口語化を提唱するなど、法律の民衆化、社会化について大きな功績を残した。
一方、東宮大夫兼侍従長(とうぐうたいふけんじじゅうちょう)として皇太子(今上天皇)の傳育(ふいく)にあたり、また、貴族院議員、最高裁判所判事を務めた。父は民法学者の穂積陳重である。(『愛媛人物博物館~人物博物館展示の愛媛の偉人たち~』より)