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遍路のこころ(平成14年度)

1 遍路と接待

 遍路道を行く遍路に対して、人々が湯茶や食べ物を振る舞ってその労をねぎらう接待の風景は、古くから現代に至るまで四国の代表的な風物詩とされてきた。ここでは、接待の風習について全体的な概要とその変遷について整理を行った。
 なお、遍路文化の研究者が学術的用語として「接待」の語を使用するのに対し、実際に接待を行う人々や接待を受ける遍路は、特別な思い入れを込めて一般的に「お接待」と呼んできた。したがって本書では、その記述の内容により「接待」と「お接待」の両方の語を併用することにした。