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わがふるさとと愛媛学   ~平成5年度 愛媛学セミナー集録~

8 太鼓台が独走するのではなく、神事としての一面にこだわってみてはどうか

 去年、久しぶりに家族で太鼓祭りを見に来た。磯浦を走っていると、一宮神社の御輿が車に引かれて走っていた。その時見たのが初めてで、新居浜の祭りには御輿はないのかと思っていた。新居浜の祭りは太鼓台だけが前面にでているが、本来太鼓台やだんじり(西条)はお供のものであるはず。一宮神社の御輿が、一人寂しく車に引かれて走っていたのだが、太鼓台を引き連れて行けば、絢爛(けんらん)豪華で、御輿も格好いい気分になるだろうと思う。
 太鼓台は、新居浜で培われてきた文化そのものである。太鼓をかつぐときに「ほんならの~え」の掛け声が伴うように、太鼓祭りのあり方を方言ともどもとらえ直してほしい。