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河川流域の生活文化(平成6年度)

第2節 川からの贈り物

 本節では、県下の河川流域で営まれる川漁について、その地域に住む人々が川の恵みをどのように享受してきたか、また、川漁に携わってきた人々の川に対する思いや、各河川で営まれてきた川漁の伝統的な漁具や漁法について見ていきたい。
 聞き取り調査の対象は、第一に川に生息するアユやウナギや力二などの川漁に従事する人を通して、川漁の昔と今を見ていくこととする。
 第二に川の上流域で、渓流の豊富できれいな水を利用したアメノウオやマスの養殖に取り組む人、川漁専門からウナギ養殖に従事する人に視点を当てる。
 第三に河口付近で営まれる、天然アオノリの採取やアオサノリ養殖に従事する人、伊予路に春を告げるといわれるシロウオ漁に携わる人について見ていきたい。
 第四に県下最大の河川である肱川で、日本三大う飼いの一つにまで名声を高めた大洲のう匠のう飼いに対する取り組みについて見ていくこととした。
 各河川で営まれる川漁や養殖、う飼いに携わる人々からの聞き取り調査を通して、河川流域の人々の生活文化の一端を明らかにしようとするものである。