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河川流域の生活文化(平成6年度)

4 なげとダムに見る冶水

 ふるさとの母なる川は、流域の人々にとっては、かけがえのない水源であると同時に、幼いころからのくらしの舞台でもあった。しかし、これまでみてきたように、一度暴れだすと手が付けられぬ怖い存在であった。河川流域でくらす人々は、生命・財産の流失という恐怖を抱きながら、「川との緊張した関係」が続いた。ようやく昭和20年代から本格的な防災工事が行われ、平和で豊かなくらしができるようになったのである。
 ここでは、護岸から姿を消しつつあるなげ(水制)の姿を追い、ダム建設の手続きを明らかにし、河川改修、特に護岸工事は第2節にゆだねることにした。