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臨海都市圏の生活文化(平成7年度)

第2節 まちのぬくもり

 本節の調査地域は、宇和島市と松山市及び越智郡玉川町である。
 「1 海が見える城」では、憩いの広場として市民に親しまれている城山の姿や人々の城への思いをとらえるとともに、城下町の伝統文化として伊達家ゆかりの宇和島の茶道と藩政時代から受け継がれている松山の能・狂言を取り上げた。「2 祭りの空に大漁旗」では、和霊信仰の広がりとその一例としての玉川町の和霊神社の祭りを探り、続いて、かつては大漁旗で港が埋め尽くされた宇和島の和霊大祭、祭りを彩る牛鬼を取り上げ、さらにその祭りにかかわる大漁旗、牛鬼の頭づくりなどにも言及した。「3 『ふね伊豫に寄りて』」では、道後温泉を愛する人々の生活を探るとともに、子規を生んだ松山、漱石ゆかりの松山の文学の香りなどを道後を中心にして追い求めた。
 以上の調査を通して、それぞれの地域における伝統に根ざしたぬくもりのある生活文化の一端を明らかにしようとした。