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愛媛の景観(平成8年度)

第3節 遺跡とくらし

 わたしたちの郷土愛媛に人が住みはじめたのは、まだ瀬戸内海が陸続きであった、はるか2万5千年前にさかのぼると言われる。それ以来、先人たちがそれぞれの地域で営々と築いてきた豊かなくらしの跡は、このふるさとの大地に印されている。
 本節では、愛媛の文化のあけぼのを告げる縄文時代の遺跡、地域の顔があると言われる中世の古城、さらには先人の足跡が刻まれた地域を訪ね、それぞれの地域の人々のくらしのなかに豊かに息づいている祖先の思いを探ってみた。
 「1 岩陰遺跡の里」では、上黒岩岩陰遺跡(かみくろいわいわかげいせき)にかかわる人々のくらしと、それを生かした地域づくりへの取り組みを上浮穴郡美川(みかわ)村に探ってみた。
 「2 海城と山城」では、中世の瀬戸内海で活躍した伊予水軍の拠点能島城(のしまじょう)跡と、復元整備をめざした発掘が進められている河後森(かごもり)城跡を取り上げ、それにかかわる人々のくらしや町おこしにかける熱い思いを探ってみた。
 「3 先人の足跡」では、農業の神様と敬慕されてきた松浦宗案(まつうらそうあん)公に寄せる人々の思いを北宇和郡三間(みま)町と広見(ひろみ)町に探ってみた。さらに、300余年を経ても流れ続け、今なお人々のくらしを支えている、仰西渠(こうさいきょ)を取り上げ、それにかかわる人々のくらしと仰西渠を開いた山之内仰西(やまのうちこうさい)翁への敬愛の情を探ってみた。