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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業Ⅲ-八幡浜市-(平成24年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第2節 日土の町並み

 八幡浜市日土(ひづち)町は川之石(かわのいし)湾に注ぐ喜木川(ききがわ)の中流及び上流に位置する山村である(写真1-2-1参照)。江戸時代は宇和島藩に属し、領内屈指の大村(おおむら)であった。昭和30年(1955年)に八幡浜市に編入されるまで日土村として村政が行われていた。明治時代から戦前まで、日土村の主産業は米や麦栽培や明治19年(1886年)導入の夏柑栽培のほか、養蚕、製糸業であった。
 戦後も夏柑、伊予柑、ミカンなど柑橘(かんきつ)農業を主産業としながら、製造業では、酒六(さかろく)株式会社日土工場でタオルの生産が行われていた。商業では、中当(なかとう)地区を中心に食品や生活雑貨など、多くの商店があったが、現在ではほとんどの商店が閉店している(図表1-2-1参照)。
 日土の町並みと生活について、Aさん(昭和14年生まれ)、Bさん(昭和19年生まれ)、Cさん(昭和22年生まれ)、Dさん(昭和22年生まれ)に話を聞いた。

写真1-2-1 日土の町並み

写真1-2-1 日土の町並み

八幡浜市日土町。平成24年9月撮影