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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業Ⅵ -上島町-(平成26年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第4節 岩城の町並み

 旧越智(おち)郡岩城(いわぎ)村は、岩城島(8.79km²)、赤穂根(あかほね)島(2.06km²)、津波(つば)島(0.45km²)の三島からなり、周囲には東に生名(いきな)島(旧生名村)、南西に伯方(はかた)島(旧伯方町)、北西に生口(いくち)島(広島県旧瀬戸田(せとだ)町及び旧因島(いんのしま)市)がある。有人島の岩城島は中央に積善(せきぜん)山(369.8m)を有し、傾斜地が多く平地が少ない。
 岩城島は江戸時代には松山(まつやま)藩に属し、藩主参勤交代のときには本陣が設けられていた。島の南岸にある岩城港は、風待ち、潮待ち港として繁栄した。明治22年(1889年)、町村制の施行により岩城村が誕生し、葉タバコや除虫菊(じょちゅうぎく)、イモ(甘藷(かんしょ))などを栽培する農業を主要産業としていたが、戦後は果樹農業が主流となるとともに、工場の誘致が行われ造船工場の立地が見られた。
 平成16年(2004年)、旧岩城村は旧魚島村、旧弓削町、旧生名村と合併し、上島町が誕生した。旧岩城村の政治や経済、文化の中心は、「町(まち)」といわれる岩城港周辺の集落であり、そこには商店のほかに、官公庁が見られる(図表1-4-2参照)。旧岩城村の町並みとくらしについて、Aさん(昭和4年生まれ)、Bさん(昭和7年生まれ)、Cさん(昭和25年生まれ)、Dさん(昭和27年生まれ)、Eさん(昭和30年生まれ)、Fさん(昭和30年生まれ)、Gさん(昭和47年生まれ)から話を聞いた。