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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業Ⅶ -東温市-(平成26年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第2章 農山村の産業とくらし

 東温(とうおん)市は松山(まつやま)平野の東部に位置し、市の中央部を流れる重信(しげのぶ)川流域には扇状地が広がり、豊かな水と土壌に恵まれているため、田園地帯が形成され、米や麦、果樹の栽培を中心とした農業が発達した。一方、周辺部は、東に石鎚(いしづち)山地、南に皿ヶ嶺(さらがみね)連峰、北に高縄(たかなわ)山塊と三方にわたって山並みが続いており、これらの山間地域では森林資源などの山の恵みを生かした林業が盛んに行われていた。
 本章では、重信川流域での稲作や果樹栽培、牛耕を中心とした農業に従事した人々や、山間部において林業とともに生き抜いてきた人々の、生業とともにあったくらしや思いを明らかにしようとした。