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愛媛県史 地誌Ⅱ(中予)(昭和59年3月31日発行)

一 指定文化財


 国指定文化財

 現在、市内には国指定文化財が三件ある。このうち二件は彫刻(国指定重要文化財)であり、他の一件は天然記念物である。彫刻は木造菩薩立像と木心乾漆菩薩立像であるが、これは、三九年に四国霊場調査のために訪れた倉田文作氏により偶然にその価値が発見されたものであり、奈良時代末期~平安時代初期の作風を今日に伝える貴重なものとして指定された。指定前は損傷が激しかったが、国宝修理所で修理を終え、現在は庄薬師堂に隣接して建設された保存施設で注意深く保存されている。他の一件の天然記然物はエヒメアヤメ自生南限地帯(腰折山)が指定されている。四月上旬の開花時期には訪れる人は多い。


 県及び市指定文化財

 県指定文化財二三件、市指定文化財三五件がある(表4―31)。最も多いのは彫刻(仏像など)であるが、これらの他に国津比古命神社楼門とか善応寺文書、鹿島の鹿、鹿島の擢練り、大師松、伊予万歳(あやめ会・双葉会)など、なじみ深いものも多くあり、これらの貴重な文化財を将来に残すための努力がなされている。


表4-31 指定文化財一覧

表4-31 指定文化財一覧