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愛媛県史 社会経済2 農林水産(昭和60年3月31日発行)

第四節 内水面漁獲量


 漁獲量の推移

 明治三五年、大正七年、昭和八年、二九年、四五年、五六年の魚種別の内水面漁獲量の推移について表7-6表7-7に示したが、アユについては採捕者の増加もあり戦後は漁獲量が急増したが、昭和四五年以降やや停滞傾向がみられるものの大正七年と昭和五六年との対比では五・七倍に増えている。コイは同じく一一・二倍に増加しているが戦後の増加が著しい。ウナギは昭和二九年に急増しているがその後は停滞ぎみである。マス類は明治、大正年間は統計に計上されていないが、ほとんど漁獲はなかったものと思われる。昭和四五年以降急増し、その後も増加がつづいている。昭和八年と五六年との対比では一九倍に達しているが、これは組合における種苗放流が積極的かつかなりの量をもって行なわれたことがその増加要因と思われる。魚類総計の漁獲については明治、大正及び昭和初期の統計を欠いているためこれらの年次との比較は困難であるが、アユの比較から判断して相当の伸びを示しているものと推測されるが、昭和二九年以降の統計からみると近年はやや停滞ぎみである。
 河川別についてみるとアユ・ウナギは肱川、加茂川、面河川が主産地を形成し、マス類は渓流型に多く、冷水に恵まれている面河川、銅山川で漁獲が多い。


表7-6 内水面魚種別漁獲量の推移

表7-6 内水面魚種別漁獲量の推移


表7-7 内水面都市別又は河川別、魚種別漁獲量の推移

表7-7 内水面都市別又は河川別、魚種別漁獲量の推移