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伊予市誌

発刊のことば

 由緒ある「伊予」の名の起源の地でもあり、「伊予」を名称に持つ我が伊予市。愛媛県のほぼ中央に位置し、古くは松山平野の要衝として、また、灘町が開発されてからは産業の中心地として、多くの人々が歴史を刻み、文化を育んできました。先人の遺業に敬意を払い、歴史文化遺産を後世に伝承することは、私たち伊予市に住む者の責務であります。
 昭和三〇年一月一日に「伊予市」が発足して、今年で五〇周年を迎えました。市制施行以来、県都松山に近いという地理的条件にも恵まれ、市民の皆さんや多くの先輩諸氏の御努力によりまして、これまで着実に発展してまいりましたが、昨今の厳しい財政状況の中、更なる発展に向け「ひと・まち・自然が出会う郷(くに)」づくりを目指し、平成一七年四月一日に、中山町、双海町と合併により新「伊予市」が誕生します。この大きな節目となる本年、市誌を改訂することといたしました。
 伊予市誌は昭和四九年度に刊行されて以来、昭和六〇年度にそれまでの二〇年間を補完するために改訂されました。今回の改訂では、昭和六〇年からの二〇年間の補完を主たる目的に、その間の発見や研究の成果を踏まえ、内容の充実を図りました。
 今回の刊行に当たりまして、多くの方に執筆をお願いいたしました。執筆に携わられた皆さんの御協力に心から御礼申し上げますとともに、事務局として一方ならぬ御尽力を賜りました日下部正盛、山本雅夫両氏には改めて感謝申し上げます。
 この市誌が多くの市民の皆さんに愛読されること、そして、伊予市への郷土愛が一層深められることを願っております。伊予市に生まれ育ったことを誇りに思える、そんな伊予市であり続けるよう祈念し、発刊のことばといたします。

  平成一七年三月一日
                    伊予市長 中村 佑