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伊予市誌

3 広聴

 行政と市民とのへだたりをなくし、身近な政治を行うために市民の声を市政に反映しようとして一九六四(昭和三九)年八月には市政懇談会を、同四一年八月には一日市役所を実施したが、第三回目として一九六九(昭和四四)年八月には四日間にわたって、南山崎・北山崎・郡中・伊予の各校区別に「市民の声を聞く会」を開催した。同年九月一日発行の「広報いよし」にはその様子を次のように紹介している。

  連日の猛暑にもかかわらず農政問題・都市計画・環境衛生・教育問題・福祉事業の推進等について活発に建設的な意見交換がなされ、理事者・市議会ともに市民の声を市政に反映させる最善の努力を約束し、加えてこれが実現方について市民の絶大な協力を願って、終始なごやかな対話のうちに終了した。

 その後、昭和四七年度からは県との共催で毎年二回程度、大字を単位として各地区別に「お茶の間懇談会」を開催し、身近な行政に対する意見を交換していた。昭和五五年度からは市内の公共施設の見学を通して市政への理解を深めてもらうため、女性や小・中学校の保護者を対象に「目で見る市政教室」を開設した。更に、昭和六〇年度から「市政モニター制度」を実施していた。
 子どもたちの意見も取り入れるため昭和六二年度から「子ども議会」を各小学校で順番に年一回実施していたが、平成一二年度終了した。平成一四年度から「目で見る市政教室」を「親子市政教室」に改め小学生の親子を対象に実施し、市政への理解を深めている。
 女性の意見を市政に反映させるため平成三年度から二年間にわたり「伊予市女性会議」を実施し、一九九三(平成五)年一月市に対して提言書を提出した。平成五年度には第二期の女性会議が発足し、一九九五(平成七)年二月に市に提言書を提出し終了した。平成八年度から市議会の一般質問の形式による「いよし女性議会」を年一回実施していたが、平成一四年度で終了し、平成一五年度から形式にとらわれず自由に意見交換ができる「女性懇談会」を実施している。
 広く市民の意見を取り入れるため平成八年度から二年間継続して協議する「伊予市一〇〇人委員会」が発足し、一九九七(平成九)年一二月に市に対して提言書を提出した。平成一〇年度第二期伊予市一〇〇人委員会が発足し二〇〇〇(平成一二)年三月に提言書を提出し終了した。
 市民の要望を的確に把握することは重要であり、対話と信頼の行政を推進するため、おおむね広報区単位で随時「地区懇談会」を開催している。