データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

中山町誌

六、 国民年金

 わが国の公的年金制度の歴史は、明治時代に軍人や官吏を対象とした恩給制度が設けられたことに始まり、一般国民を対象とした年金制度としては、昭和一七年(一九四二)に工場などで働く男子労働者を対象とした「労働者年金保険制度」が設けられたのが初めてである。「労働者年金保険制度」は、昭和一九年全面的に改正され、対象者が女子や事務職員にも拡大されるとともに、名称が「厚生年金保険」と改められた。また、公務員の年金制度として、昭和二三年に国家公務員共済組合が発足し、後に恩給制度がその中に統合された。
 このように被用者年金は次第に発展したが、農民や自営業者など被用者以外の一般国民はその後も年金制度から取り残されていた。しかし、昭和三六年に被用者以外のすべての国民を対象にした国民年金が発足し、国民皆年金が実現した。
 すべての国民に年金保障の途が開かれてから三〇年余りを経過し、この間、「福祉元年」といわれた昭和四八年に物価スライド制・標準報酬の再評価制を導入する制度改正が行われ、また、昭和六〇年に全国民共通の基礎年金制度が導入されて、高齢化社会の到来に備えた制度体系の再編成が行われるなど、公的年金制度はわが国の社会経済情勢の変動に対応しながら発展を遂げてきた。
 この国民年金は、日本に住む二〇歳以上六〇歳未満のすべての人が加入して、働く世代が保険料を納め、その時代の高齢者の生活を支えていくもので、世代と世代を支え合い、いわゆる「世代間扶養」の仕組みがとられている。
 昭和六一年四月より、国民年金は全国民共通の基礎年金を支給する制度に再編成され、厚生年金と各種共済年金はその上乗せとして、二階部分を担う制度となっている。給付の種類は、老齢、障害、遺族の三種類である。
 この年金制度では、第一号、第二号、第三号、被保険者の三種類に区分され、被保険者の種類対象者は表4-26、国民年金の概要は表4-27のとおりである。

表4-26 国民年金被保険者の概要

表4-26 国民年金被保険者の概要


表4-27 国民年金の概要 (平成六年一〇月一日現在)

表4-27 国民年金の概要 (平成六年一〇月一日現在)


表4-28 中山町における国民年金の状況

表4-28 中山町における国民年金の状況


表4-29 国民年金保険料収納と年金給付費の対比 (福祉年金を除く)

表4-29 国民年金保険料収納と年金給付費の対比 (福祉年金を除く)