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中山町誌

第三節 国民健康保険

 国民健康保険は、相互扶助の精神にのっとり、自営業者や農業従事者等被用者保険に加入していない国民を対象として、市町村や国民健康保険組合が保険者となり疾病・負傷・出産及び死亡に関して必要な給付を行う制度である。
 国民健康保険には、被保険者に比較的低所得者が多く、市町村保険者の財政基盤が脆弱であることから、給付費の五〇%強を国庫が負担している。サラリーマンの退職者で老齢年金の受給権者及びその被扶養者については、退職者本人には医療費の八割、被扶養者には、外来七割入院八割が支給される。(退職医療制度)
 本町での国民健康保険は、昭和三〇年三月一日佐礼谷村、中山町の合併により、中山町国民健康保険条例が制定(昭和三一年三月可決同年四月一日施行)され、全町的に保険事業が開始された。当時の概要は次のとおりである。

 国保運営協議会委員
 被保険者代表四人(泉勘三郎・西本東・森平實衛・仙波良栄)医師代表三人(高橋一松・榊原三廣・坂見幸保)公益代表三人(福岡進見・宮岡唯市・宮岡正實)で構成された。
 保険給付としては、療養の給付、助産費の支給、葬祭費の支給がある。施設活動としては、伝染病、寄生虫病その他疾病の予防、健康診断、母性及び乳児の保護、栄養改善、その他健康の保持増進に関することとされている。昭和三一年発足時の当初予算は、国民健康保険事業勘定で、七三〇万一、〇〇〇円、直営診療施設勘定(佐礼谷診療所)で、一八三万三、〇〇〇円であった。
 事業開始以来何度かの法改正があり、事業の改善が図られ現在に至っている。国民健康保険運営の状況は表5―15・16のとおりである。

表5-15 中山町国民健康保険加入状況及び保険税額の推移

表5-15 中山町国民健康保険加入状況及び保険税額の推移