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中山町誌

三、 寺子屋の訓育

 訓育の教則として、まずは親に対する孝行をはじめ、兄弟仲よく、神仏を崇拝し、師匠に従ってよく勉強することがいずれの寺子屋にも示されていたようだ。
 罰として最も多く用いられたのが留置で、これを命ぜられた場合は近所の者が貰い下げに行くか師匠の妻女が詫びを入れて許された。軽いものは「しっぺい」や掃除で重くなると無言座、または線香を持って立つとか、水を盛った茶椀を持って水をこぼさぬよう直立不動を命ずるとか、炙点・縄縛・食止・机馬等の罰を加えた。机馬とは、机を積み重ねてその上に座らせるもので、最も恐れられていた。訓戒が重なると机・文庫を背負わせて帰宅させることもあり、こんな時は家の者が詫びを入れて許された。