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中山町誌

三、 進級試験制度

 学制では、生徒が進級するのに厳しい条件があった。つまり、諸学科のでき具合によって等級を踏ませ、一級ごとに試験して合格者のみ進級させるよう規定されていた。
 明治八年(一八七五) の規則では、小学生徒試験は、大試験・小試験・卒業試験とがあった。大・小試験は生徒の学業を考察奨励する目的で、毎年一回学区取締・区戸長・学校教員立ち合いの上で実施され、卒業試験は卒業免許を与えるためのもので不定期に実施されたようだ。
 試験科目は読物摘書・講義・綴字書取作文・問答暗記・数学記簿・習字罫画などがあり、、それで五分の二以上の点をとり、さらに月並小試業と日課成績によって得た点が総点の三分の二以上であれば及第として進級することができた。進級に当っては、これまでの級の卒業証書が与えられ、特に成績優秀者には石盤石筆(ノートとえんぴつ代用)などの賞品が授与されたということである。