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中山町誌

六、 明治三六年頃の学校行事等

 1 運動会・修学旅行
 明治三七年頃の記録によると、佐礼谷小学校では春季に遠足運動会を開催している。一・二年生は、泉町にあった消火ポンプ蔵のポンプ見学、大興寺・盛景寺・出淵尋常小学校・中山尋常高等小学校の両校を見学した。また、三・四年生は、郡中住吉の浜、郡役所、警察署、新川塩田、松前尋常小学校を見学した。松前から郡中まで汽車で帰り、その後、三島町の陶器製造所を見学し、稲荷神社に参詣して帰った。
 このように、春季は遠足と運動会を兼ねて実施した。秋季運動会は校庭で行われ、現在の運動会とあまり変わったところはなかった。

 2 児童賞与
 年末や年度末の児童に対する表彰として、当時は賞品や現金が与えられた。佐礼谷尋常小学校の記録によると、明治三六年一二月二四日に二八名が賞品、皆勤者手帳及び鉛筆代として六銭を、明治三七年三月二四日には三九名が賞品、品行善良学業優等手帳、筆入代として八銭五厘、品行善良もしくは学業優等にて半紙一帳半代として四銭弐厘が贈られた。
 また、毎月皆勤者には賞状が与えられた。(当時の米価は一・五キロで一五銭三厘)

 3 教育品展覧会
 明治三六年一一月二三日から三日間、伊予郡の教育品展覧会が開かれた。会場は当番制となっていたようで、明治三六年度は佐礼谷村が会場となった。
 参加出品校は、郡内の尋常小学校だけでなく、附属小学校、県内他都市、遠く台湾の台北、新竹公学校からも出品があり、総出品数二、〇〇〇点にのばった。また、三日間の参観者は一、五六五名を数え、経費総額四二円五七銭八厘を要した。

 4 入学式
 つぎに入学式の式次第(原文のまま)を記す。
 第一 振鈴 生徒職員父兄参列員入場
 第二 一同敬礼
 第三 唱歌国歌
 第四 首席訓導勅語奉読
 第五 校長教育に関する訓話
 第六 受持訓導談話
 第七 村長保護者の演説
 第八 一同敬礼
 第九 入場に反し退場

図1-4 旧郡中 中心街見取図 (明治30年頃)

図1-4 旧郡中 中心街見取図 (明治30年頃)