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中山町誌

四、 小学校経営の充実

 1 学習面
 大正期には各学校共、児童・地域社会・国情の実態に応じ、小学校令第一条の本旨を踏まえ、教育勅語にかなう国民を育てることを教育方針とした。
 松山第二尋常小学校(現味酒小学校)では、「専ら各自の能力発展に重きを置き個性に応じて適切なる取扱いをなし習熟練磨を旨とし、以て確実強固なる素養の育成に努む」を指導の指針とした。教員は日案・週案を書いて部長・校長の検閲を受けることにしていた。また、児童の平素の成績を調べるため考査をし、優等児の成績物を教室・廊下などに掲示して励ましたり、おくれている児童に対して補足授業をしたりした。このほか課外自習に力を入れ、始業前五分まで予習・復習を励行させた。家庭での復習・予習の時間割を組ませて実行させた。また図書を貸与して自学自習の習慣をつけるなど多様な方法を講じていた。

 2 訓育面
 訓育では教育勅語の精神に基づく指導が全県的に行われた。日吉尋常小学校の例をみると、教育勅語の趣旨徹底方策として、毎月曜日始業訓話をした。その中で皇室に関すること、重大な社会の出来事、その訓育上の話題を取り上げた。また、玄関口に金言板を設けて、勅語の一節や格言を掲示したり、学年に応じて教育勅語を聴かせ、読ませ、暗誦させ、大意をつかませたりなど、計画的に実施したということである。