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中山町誌

五、 小学校連絡会と自学自習教育の研究

 現在、愛媛大学附属小・中学校で年一回実施されている「愛媛県教育研究大会」の前身とも思われる小学校連絡会は、大正二年(一九一三)に第一回が師範学校附属小学校で開催されている。以来この会は、毎年男女両師範学校附属小学校において交互に開催された。
 この会で注目すべき点は、画一主義の注入教授や取り締り主義訓練に批判が加えられ、学習の主体を子供に置き、子供を前面に押し出していることである。
 このような考え方による教授法は県下に波及したようで、能力別の学級編成、複数教師による指導、個別指導等も試みられていたし、子供に自発活動をさせるために、どのような場を用意し、刺激を与えたらよいか等も当時の教師の課題であった。
 なお県下小学校連絡会は大正一〇年(一九二一)に「愛媛教育研究大会」と名を改められた。