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中山町誌

一、 昭和四〇~五〇年にみられる教育課題

 愛教研結成期頃より、ようやく教育現場は平穏を取り戻し、教員は本来の職務に専念できるようになった。しかし、産業界の目覚しい発展と並行して、良い大学、良い企業を求める「高学歴指向」の風潮を生み、学習塾が栄え、高校・大学への進学率も伸びていった。
 昭和四〇~五〇年代には、国の経済は大きく成長したが、これに比例する如く、子供の非行も増加した。
 子供の非行は、集団化・遊び型・低年齢化等の形をとり、内容的には窃盗・万引きが常に上位を占め、シンナー遊び・校内暴力・家庭内暴力・登校拒否・いじめ等が教育界の大きな問題となった。
 また、対外的には、政治・経済・産業・文化のあらゆる面で国際交流が進む中で、国際社会に貢献し尊敬と信頼を得る日本人を育てることが今後の課題となっている。
 この他、情報化社会・高齢化社会の到来によって、教育は学校で完結するものでなく、生涯を通じて学ぶことが必要であると考えられるようになった。いわゆる生涯学習である。また、学力についても、単に知識や技能の量で捉えるのでなく、課題が何であるかを自分で探り、その解決法を考えたり判断したりする力や、その過程で自己表現力や創造性を発揮する能力こそ、これからの教育で育んでいかねばならない大切な学力であると考えられるようになった。

表1-14 大学進学率の推移 (浪人を含む)(%)

表1-14 大学進学率の推移 (浪人を含む)(%)


図1-5 いじめの発生学校数 (全国)

図1-5 いじめの発生学校数 (全国)


図1-6 校内暴力の発生学校数 (全国)

図1-6 校内暴力の発生学校数 (全国)


図1-7 登校拒否児童生徒の推移 (50日以上)(全国)

図1-7 登校拒否児童生徒の推移 (50日以上)(全国)