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中山町誌

二、 手間換え

 こうろくが奉仕であるのに対して、手間換えは私的な労力の交換である。機械力のない時代の田植えなどは、多くの人手を必要としたので、田植え時期を異にする人との間で、互いに労力交換したものである。手間換えは籾摺り、かじむし、麦敲きなどがあった。現在でも、農繁期の田植、刈り取り、しいたけ榾木運びや菌入れ作業などの手間換えが行われているところもある。
 このようにこうろくや手間換えは限られた地域社会の中で、労力の有効活用という点で大いに効果があった。この互助精神によって地域全体の生活に大きな活力を生み出し・その義務感と一体感を今に受け継いでいるとみることができる。