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中山町誌

四、 金毘羅信仰

 讃岐の金毘羅さん(香川県)は、金毘羅信仰の中心として全国にその名を知られているが、本町は南予からの金毘羅街道の道筋にもなっていたためか多くの信者がいた。しかし、遠距離のためいつでも誰でも参拝できるわけではなかった。そこで分神を勧請し、町内に小社を建て参拝していた。中でも代表的な一社として寺尾(門前)の金毘羅神社がある。創立、ご神体等は不明であるが、昔は縁日には幟や提灯が灯り、信者達のオコモリ(酒宴)で大変賑わったそうである。また一時期は神官もいたと伝えられている。
 その他、山の神様・芝神様・水神さん・屋敷神・恵比須さん・大黒さん・七福神・荒神様・カマクロ様など種々数多くの神様が家・組・部落単位で信仰されていた。
 これ等の中には、現在も建物が残り村人達によって祀られているものもあるが、氏神様に合祀されたものや、既に形も所在もなく古老の言い伝えだけのものなども沢山ある。
 しかし、私達の遠い祖先は子供相撲やオコモリなどを行い、素朴な心で神を敬い、自然災害をまぬがれる事や、自らの健康を祈ると共に、住民の連帯意識を強めてきたことが窺える。

その他の神社信仰と小社

その他の神社信仰と小社


図6-1 中山町の小社

図6-1 中山町の小社