第二節　戦後の社会福祉①

　社会に即した福祉への取り組みは、最も考慮されなければならないが、近年少子高齢化による社会環境の変化、それに伴う問題点への対策が講じられている。「高齢者保健福祉一〇ヵ年戦略」（平成二年・ゴールドプラン）、次いで新ゴールドプラン（同六年）、ゴールドプラン２１（同一一年）と段階に応じた高齢化社会を支える基盤づくりに取リ組んでいる。平成一二年より介護保険制度も導入された。
　また、平成一二年に改正された新しい「社会福祉法」では、「福祉サービス利用者の利益の保護」と「地域福祉の推進」を図っていくことが明確に打ち出され、事業者のみならず、地域住民とボランティアも、社会福祉を推進する主体として、法律上に位置付けられた。

　一、社会福祉協議会

　社会福祉協議会は、地域の実情に即した住民の福祉を増進することを目的に、住民が主体となって、社会福祉関係者の参加と協力のもと運営される民間の組織である。
　中山町社会福祉協議会は、昭和六三年四月八日設立された。
　平成一五年度の主な事業
　一、全戸会員の推進
　　一般会員一口　　一、〇〇〇円　一、二一六□
　　特別会員一口　　五、〇〇〇円　　　　五一口
　　法人会員一口　一〇、〇〇〇円　　　　一三口
　二、福祉活動の推進
　　ミニデイサービス事業　　一三地区
　　ふれあい・生き生きサロン　一地区
　三、介護保険事業の実施
　　訪問介護事業　訪問介護員六名（うち登録三名）
　　居宅介護支援事業　介護支援専門員二名
　四、支援費制度等の実施
　　身体障害者・知的障害者・精神障害者居宅介護
　五、高齢者等支援事業
　　ホームヘルパー（二級）養成研修の実施・一人暮らし高齢者の支援など　　
　六、民生福祉事業等
　　心配ごと相談・共同募金・歳末助け合い運動・見舞金・施設訪問など
　七、子どもの健全育成事業
　　ジュニアボランティア講座・社会を明るくする運動への協力・ボランティア協力校への助成等
　八、福祉ボランティア事業
　　ボランティア活動推進協議会・各種ボランティア団体の育成給食サービス等
　中山町社会福祉協議会歴代会長
三代会長　西岡　芳教　平成一二年五月三一日～現在


　二、生活保護と民生委員

　生活保護と民生委員の経緯は中山町誌三六八頁参照
　民生児童委員は、厚生労働大臣より委嘱され、担当地域内の一般居住者や要保護者の社会調査、保護指導、高齢者に対する配慮、社会福祉施設との連絡、関係行政機関の業務協力など広範な社会分野で活動している。平成一三年一二月一日より、児童福祉に関する事項を専門的に担当する主任児童委員（民生委員法第二〇条「主任児童委員配置基準表」に基づき）が、本町では二名厚生労働大臣から委嘱されている。本町の平成一三年よりの民生児童委員は表４―４のとおりである。


　三、児童・母子福祉

　昭和三九年「母子福祉法」が制定され、母子福祉団体が法的に位置付けられた。昭和五七年「母子及び寡婦福祉法」と改められ、激しい時代の移り変わりに対応すべく、生活資金・修学資金・医療介護資金の貸し付け・若年母子家庭育成事業等、母子寡婦福祉対策は充実していった。
○　児童扶養手当昭和三七年一月施行
○　特別児童扶養手当昭和三九年七月施行
○　児童手当昭和四七年七月施行
○　重度心身障害児（者）福祉手当昭和四四年四月施行
○　零歳児医療費助成昭和四八年四月施行
○　母子家庭医療費助成昭和四九年一〇月施行
○　乳幼児医療費助成
　　（三歳未満医療費無償制度）平成七年施行
　　（三歳～六歳未満の入院にも対応）平成一四年四月施行
　本町における事業には、次のようなものがある。

　学童広場
　平成七年度より、授業終了後、バス待ち児童の集まる場所の確保を目的として、保健センターにて開設した。
　その後、保護者が労働等により昼間家庭にいない、概ね一〇歳未満の小学生児童（放課後児童）に対する健全保育を推進するため、愛媛県報告後児童健全育成事業実施要綱に基づき、平成一一年四月、放課後児童を加えて新たに実施している。

　ちびっこふれあい広場
　平成七年度より、より健やかな育児環境を整えることを目的とし、保育所入園前の子どもとその保護者を対象に、週三日のペースで保健センターにおいて開設した。平成一一年度より、週五日に拡大し、遊々クラブ（満二歳以上の幼児とその保護者を対象）と併せて実施している。
　中山保育所・佐礼谷保育所・野中保育所については、中山町誌参照