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追刊 中山町誌

第一節 郷土芸能


 獅子神楽(詳細は中山町誌参照)
 現在本町には、永木獅子舞(乱獅子)・門前獅子舞(庭獅子)・長沢獅子舞(乱獅子)が伝えられている。その概略は次のとおりである。


 永木獅子舞(乱獅子)
 一七一年前から継承されている。現存する記録簿の最初は明治三九年で、その時七四回と記録されている。平成一六年現在会員は七人で、秋祭りを中心に演技している。
構成 二人立ち獅子 一頭
   老人・猿・狐(二人)
   狩人・子役(五人)
楽器
 大太鼓・締太鼓
順序
 ① 狐と狩人
 ② 老人と猿
 ③ 獅子と狩人
 門前獅子舞(庭獅子) 推定(一四五年前)獅子舞の道具箱に文久元
年(一八六一)とある。戦後しばらくして中断していたが、二〇年前から復活した。
 平成一六年度現在、会員数は三〇名で秋祭りに活躍している。
構成 二人立ち獅子 二頭
   猿・狐(二人)
   老夫婦
   狩人・大黒さん
楽器 大太鼓・締太鼓・拍子木
順序 ① 獅子と大黒
   ② 老人と猿と狩人
   ③ 狐と狩人
   ④ 老夫婦


 長沢獅子舞(乱獅子)
 江戸時代から受け継がれた伝統のある長沢の獅子舞。永木の獅子は雄で長沢の獅子は雌という説もある。
 過去には半分強制で罰金制度を作り保存していた時期もあったという。その後は保存会・有志により続けている。平成一六年現在は、あすなろ会(会員一九名)が行事の一環として秋祭りに行っている。
構成 二人立ち獅子 一頭
   子役
   上狐・下狐・お爺・猿・狩人
楽器 大太鼓・締太鼓
順序 ① 上狐と下狐(現在は子供不足で休み)
   ② お爺と猿
   ③ 獅子と狩人


 万 歳(詳細は中山町誌参照)
 むらなか万歳保存会
 むらなか万歳の発祥は昭和の初め、松前町に出稼ぎに行った町民が「伊予万歳」を習い伝承してきたものである。最盛期の昭和三〇年頃には、三島神社に舞台を設置し、芝居や小演劇も取り入れて行っており、中山町の行事への参加は昭和四五年頃からで、大きなイベントとしては、中四国地区市町村長会議、クラフトの里落成式、鳥取県中山町ふるさと芸能大会の参加がある。
 また、後継者への伝承活動として、昭和四〇年代に入り、佐礼谷小学校児童への演技指導を行っており、現在も学校の伝統郷土芸能として定着している。
 恒例の町内イベントへの参加としては、村中敬老お花見会、幸梅園盆踊り大会、佐礼谷敬老会、芸能発表会、佐礼谷ふるさとまつり等がある。
 現在会員は、男女あわせて一二名で、七七歳の山本先生を頭に五〇代のベテランが揃っており、発表会等では猛練習を行うなどして、技を高めるとともに、地域の郷土芸能として保存活動に努めている。

 野中万才
 大正の初め、野中の若衆たちが保存地区に出向いて習って帰り、野中万才と称して、祝い事や部落の諸行事で踊られてきた。一〇年間中断期間があった後、青年団の郷土愛により、野中校区あげて取り組むことになり、昭和五二年一〇月に野中万才保存会があらたに立ち上がり、会則で支館長が会長になることとなった。
 平成一六年度現在、会員数は一五名で、敬老会、運動会、ふるさと大会等で活動している。