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久万町誌

1 気 温

 久万町の気温は、一般に低く、夏は冷涼であり、冬は寒冷である。このため、夏は愛媛の軽井沢といわれているようにしのぎやすく、冬は四国の北海道と形容されているように生活しにくい。このような気温のため、人々の生活は常に気温に影響される。夏の低温・冬の積雪による被害など見逃がすことができない。
 これは、平野部の多い松山市と比較してみると、久万町は山に囲まれた盆地であり、標高の高い山間部のため、霧・雨・雪・曇りの日が多い。したがって、日照時間が短く、夜間は気温が下がりやすいために起こる現象である。
 久万町の昭和五七年から六二年間の最高気温は、昭和五八年の三三・六度であり、最低気温は、昭和五八年の零下一三・六度である。年較差が非常に大きいことがわかる。久万町と松山巾の一番暑かった日の最高気温の六年間の平均値の差は一・五度で、平均気温の差は四・〇度である。一番寒かった日の最低気温の六年間の平均値の差は八・〇度あり、松山市と比べて非常に寒いことがわかる。これは、気温の逓減率により、標鳥が一〇〇㍍高くなるに従って○・五度から〇・六度低くなることから、四〇〇㍍から八〇〇㍍の久万町では当然の数字であるといえる。
 年間の気温の最高は八月の二八・六度前後であり、最低は二月の零下二・四度前後である。
 以上のようなことがらから、次の二つのことが言える。すなわち、①久万町は、松山市と比べて年較差・日較差が大きい。
②最高気温は、あまり差はないが、最低気温の差は非常に大きい。

久万町の気温(昭和62年と準平均の比較)

久万町の気温(昭和62年と準平均の比較)


久万地方と松山地方の気温比較表(松山気象台測定)

久万地方と松山地方の気温比較表(松山気象台測定)


気温の準平年値(久万)

気温の準平年値(久万)


久万町と松山市の日照時間の平均(一日)昭和62年

久万町と松山市の日照時間の平均(一日)昭和62年