データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

久万町誌

4 組合管理

 共有民積物は旧藩時代は奉行所が管理し、廃藩後は大庄屋、区長、個人の取り扱いに移った。明治一五年一〇月に規定された共有民積物維持規則によって次の役員が置かれ、民積米金一切の管理をしたようである。
 監督人  二名  現在者の中五ヵ年以上在籍の者
 取扱人  二名  連合村内在籍者にして年齢三〇歳以上、身元確かにして性行実直なる者
 この組合管理については各所に、金米を貸し付けて利殖していく取扱人の苦労が見えている。
 また管理者として特に注意すべきは明治の来年五ヵ年間の松田虎次郎郡長であった。彼は上浮穴の将来と地形・気候を思い広い地域にわたる植林事業に着手したことである。また着々と育成に努力した大野孫衛書記の功績も大であり大川山の美林はその賜である。
 現組合規約によれば、関係一町三ヵ村(久万町、面河村、美川村、柳谷村)から任期四年、計一〇名組合議員が選出され、その議決するところにより予算もきまり、その予算の範囲内で事業が行われ、執行機関として名誉職たる任期四年の組合長一名、副組合長一名、有給吏員の収人役、書記各一名が置かれている。