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久万町誌

8 馬子歌

1、馬よ歩けよくつ買うてはかそ、二足五文の安ぐつを、ホイホイ
2、馬よ歩けよくつ買うてはかそ、帰りゃとうきび煮て食わそ、ホイホイ
3、三坂越えすりゃ雪降りかかる、もどりゃ妻子が泣きかかる、ホイホイ
4、むごいもんぞゃ明神馬子は、三坂夜でて夜もどる、ホイホイ
5、遠い山道鈴の音がするが、あれは恵原の兼さんか、ホイホイ
6、馬に六把の肥え草つけて、わしは一把を負うて出る、ホイホイ
7、馬に八把は荷が重過ぎる、わしが半分分けて持つ、ホイホイ
8、馬の手綱を子どもに持たせ、かかあが一把にわしが二把、ホイホイ
9、馬子の女房は朝が早うて、眠い晩は帰りか気にかかる、ホイホイ
10、箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川、ホイホイ
11、坂は照る照るすずかは雲る、あいの土山雨が降る、ホイホイ