データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

久万町誌

1 結 納

 結納に先だって済み酒をするところもあった。済み酒は婚姻の話が決まると新郎方からの清酒一本と鯛一尾を仲人が持参して、新婦力へ納めることである。
 結納は、大安吉日を選んで新郎方からいろいろなものを新婦方へ納める行事である。別名「たのめ」ともいった。結納の品々は昔も今も大差はない。違っているのは昔は帯料など、金包みでなく現物を贈っていたのが、現金ですますことが多くなってきたことぐらいである。
 この結納の際、帯料として金包みであった場合は、その金額の半額を新郎方へ、はかま料としてお返しするのが通例となっている。これを「半返し」といった。