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久万町誌

五 林業教育

 昭和四六年から毎年一〇月中旬に森林組合の構内を主会場で開催し、全国から二万~三万五○○○名の参観者を迎え本町の一大イベントとなっている。この起源は、上浮穴林業振興協議会が郡民の林業生産意欲を高揚し、内外に久万林業と林産を紹介するために始めたものであり、第一回の名称は「上浮穴林業大会」と称し、第二回から久万林業まつりと改めたのである。内容は、郡産出の優良製材品、磨丸太、緑化樹等の展示、即売や林業資料館には、実践の資料、参考パネルの展示と郷土物産の即売店、野外では林研グループによる山菜の珍味を食べさすふるさと食堂とのど自慢大会や郷土芸能大会などを開催、三日間にわたる林業のイベントを郡民一体となり取り組んできた。
 ところが昭和五八年より、林業振興協議会事務局などの事情により上浮穴の行事として実施してきた林業まつりは久万町独自の行事とせざるを得なくなった。これ以来、町は各機関、団体の協力を得て昭和五八年は林業危機究破大会、五九年、間伐促進大会などを折込み「良質材の主産地形成」を目標に開催する。久万林業のまつりは、林業の振興のみでなく、地場産業をテーマとする新しいイベントとして地域に定着した。そして昭和五九年には、県民はもとより全国にも知られ期待される愛媛のまつり五○選に選ばれた。地域住民一体と個性ある行事として年々盛会に開催されている。