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久万町誌

9 大 根

 終戦後日本復興の声が高まり、農林業にもその影響は大なるものがあった。
 農業のあり方を考え、生産性を向上させ、食料不足を解消しようと、農村に「よんえっちクラブ」が組織された。食料不足が解消された後、農家収入の向上をめざした活動、農家の生活の安定をめざした活動が活発になった。なかでも下畑野川の四Hクラブの活動は活発で、換金作目をいろいろと試みた。その結果、大根に利の多いことがわかった。大根は魚料理に欠かせないものであるところから、高知県を主たる市場として出荷したところ、好評を得た。また、一年間に二度、三度の収穫を上げることができる。現在では農協を通じて出荷する人と、自分で青果市場へ運び込む人、また仲買業者に直接渡す人などさまざまだが、農協を通した人たちだけの売上げでも七〇〇〇万円を超している。大根生産者の総額は一億を越していると思われる。