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久万町誌

六 環境衛生

 住民が健康で快適な生活を営むためには、生活環境を清潔に保持しなければならない。
 町では、昭和四四年ごみ収集自動車を購入して町内全域の一般廃棄物の収集処理を行っている。その成果とあいまって住民の環境衛生に対する意識も高まり、ごみの不法投棄はほとんど見られなくなった。
 そのため伝染病の媒体である蚊や、はえなどの衛生害虫も少なくなった。また、町が毎年配付していた防疫用殺虫剤を共同散布したことが衛生害虫の駆除に大きな成果をもたらした。(生活様式などの変化と生活環境の改善に伴い防疫用殺虫剤は昭和五九年度以降配付を中止した。)
 昭和四三年以降現在までの二〇年間を見ると、五一年に一名、五五年に一四名の伝染病患者が発生したのみである。これは近代予防医学の著しい進歩と住民の環境衛生に対する意識の向上と努力によるところが大きい。
 人間は一人では生きていけない、常に多数の他人とともに助け合って生きている。常に一人ひとりが自分のために、そして多数の他人のために協力して住みよい生活の場を創造する努力を通じて、お互いの生活環境は向上していくのである。