データベース『えひめの記憶』
久万町誌
2 現行の保健事業
人生八〇年時代を迎え、長い人生を充実していきいきと過ごしていくためには、心身両面にわたる健康の確保が不可欠の条件である。人々の健康に対する閔心は極めて高く、長寿社会の最大の課題は、健康問題であると言っても過言ではない。
一方、我が国の疾病構造は、近年、がんや脳卒中、心臓病といったいわゆる成人病が中心となってきており、疾病の早期発見や日常の生活管理による予防の重要性がますます高まってきている。また、急速な高齢化に伴い寝たきり老人や痴呆老人の増大も、大きな社会問題となってきており、それらの防止や在宅療養の支援を目指した施策の推進が課題となっている。
昭和五八年二月に発足した現在の老人保健制度は、こうした事情を背景として、壮年期からの疾病の予防と積極的な健康づくりを目指す保健事業をその重要な柱として位置付けている。
久万町においてもこの制度に則り予防から治療(健康手帳の交付、健康教育、精密診査「住民健診」、胃がん検診、子宮がん検診、機能訓練、訪問指導等)に至る一連の保健事業を推進している。
保健事業の成果は、長期にわたって着実に継続して事業を積み重ねることによって達成されるものである。