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久万町誌

10 社会福祉協議会

 久万町で社会事業を行う唯一の民間団体として、昭和二九年一〇月一日、久万地区社会福祉協議会が設立された。続いて旧川瀬地区や父二峰地区にも結成された。
 昭和三四年、町村合併により、同協議会の統合の働きかけが行われ、機を得て、同年八月二七日、久万町社会福祉協議会が誕生した。
 社会福祉協議会は、行政施策と相まって、福祉に欠けるあらゆる問題と取り組み、地域の福祉増進をはかろうとする民間団体(社会福祉法人)である。世帯更生資金貸付に関する業務をはじめ、しあわせを高める運動、青少年健全育成をはかる運動、こどもの遊び場設置、整備、身体障害者、老人福祉の増進や、共同募金運動への協力など、久万町の社会福祉事業が活発に行われる努力がなされていた。
 昭和三六年から、心配ごと相談所(菅生山大宝寺)を開設し、毎月一日と一五日を相談日として専任相談員(大西完信)を置き、その他民生委員が相談に当たり、大きな成果をあげた。
 昭和三九年から低所得者子弟の進学を援助するために奨学規程を設け、毎年高等学校長から三名程度の推せんを受け、役員会で奨学生を決定し、月額五○○円(年額六、〇〇〇円)を補助していたが、現在は月額五○○○円に増額している。
 低所得者階層援護のために愛媛県社会福祉協議会で、貸し付けられる世帯更生資金も、民生委員の指導によって次第に利用者が増加している。
 久万町社会福祉協議会では、独自に小口貸付資金制度を設け、町民からもらった香典返しなどの寄付金を積み立てておき、これを最高一万円(現在五万円)を限度として、低所得者のための一時援護として貸し付けを行っている。
 歳末助け合い運動も、地域婦人会が中心となって、金品を持ち寄って恵まれない人々の歳末援護にあたっている。更に、昭和四一年から農協婦人部の協力もあって大きな成果をあげている。
 昭和四二年に集められた金品は、町内のボーダーライン層、長期療養者(入院、在宅の療養者)、心身障害児(施設入所者)など二一七名と、町外の三施設に贈った。
 昭和三七年からまごころ銀行が開設され、久万町社会福祉協議会内にも、その支店を置いている。そうして町民の善意が集積されて、恵まれない人々のために更に効果的な貸し出し(心、技術、労力、金品の各口座)が行われている。
 昭和四二年一一月八日の第一回久万町社会福祉大会では、住民がこぞって社会福祉に参加しようという決議が行われたことを機会に、社会福祉協議会内部でも新しい動きが生まれ、昭和四三年七月一日を目途に社会福祉法人へとふみ切った。
  会長 大 西 完 信  理事 一五名  監事 二名
  評議員 三三名
 社会福祉協議会の活動は福祉行政施策と相まって、関係団体と地域住民の総参加により、あらゆる社会福祉問題と取り組み、自主的福祉活動を組織的に推進し、地域の福祉の増進をはかっている。いわば行政と団体並びに住民とのパイプ役を果たすとともに、住民の相談相手の役割も果たしており、行政では出来がたいきめのこまかなサービスを提供している団体である。法人の役職員は理事一五名、監事二名、評議員三三名が役員となって会の運営をしている。職員は、事務局長(兼務)福祉活動専門員一名、事務職員一名、老人家庭奉仕員(ホームヘルパー)常勤二名、非常勤四名、となっている。
 昭和三六年から、心配ごと相談所(菅生山大宝寺)を開設し、毎月一日と一五日を相談日として専任相談員(故大西完信)を置き、その他民生委員が相談に当たり、大きな成果をあげた。
 その後、相談所を役場職員寮に昭和四八年に移された。
 昭和五三年度町民館に移され、菅原辰二、村田建一弁護士による法律相談を年四回、法務局と人権擁護委員による人権法律相談を毎月二○日に行い、民生児童委員は、それぞれの担当地区内で相談を受けている。

世帯更生資金の貸付状況(昭和63年度末)

世帯更生資金の貸付状況(昭和63年度末)


久万町社会福祉協議会役職員名簿(平成元年4月1日)

久万町社会福祉協議会役職員名簿(平成元年4月1日)


社会福祉協議会予算

社会福祉協議会予算


平成元年度 まごころ銀行決算報告 1

平成元年度 まごころ銀行決算報告 1


平成元年度 まごころ銀行決算報告 2

平成元年度 まごころ銀行決算報告 2


社会福祉法人 久万町社会福祉協議会

社会福祉法人 久万町社会福祉協議会


平成元年度 久万町社会福祉協議会決算報告 1

平成元年度 久万町社会福祉協議会決算報告 1


平成元年度 久万町社会福祉協議会決算報告 2

平成元年度 久万町社会福祉協議会決算報告 2