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久万町誌

六 福祉の向上

 社会福祉の見直しが政治問題として、大きな反響をよんでおります。
 物質的に豊かで便利な社会になったことは、お互いに結構なことなのですが、反面助け合いの必要が薄くなり、徹底した利己主義の横行は、協助の美しい心などを、全く失わせようとしています。
 福祉には自助、協助、扶助の三つの要素があります。この三つが思いやりに満ちた心で調和してこそ、すばらしい福祉社会が生まれるものと思います。そこで今行われている社会福祉でいちばん大切なことは、感謝の心を養うことが基本であると考えています。
 すばらしい長寿社会が生まれました。長寿社会をすばらしいものにするためには、まず長寿を、明るく老いを誇れるような、社会的パターンづくりが大切であります。人間の最高の幸せは、健康で生きがいのある生活にあります。まず高齢者の健康づくりに、積極的に取り組みたいと思います。
 また、自分の生まれ育った家庭で、子や孫に囲まれて暮らすことのできる体制づくりに努めます。家庭奉仕員を増員し、在宅福祉の向上を図るとともに、福祉施設(特別養護老人ホーム)を誘置し、デイサービスやショートスティの実施計画も進め、老後が安心して暮らせる施設を整備し、本当に役立つ福祉・むだのない福祉の向上をめざします。