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面河村誌

第一章 位置・面積・地形

 上浮穴郡は、愛媛県のほぼ中央山岳部に位置し、南は高知県に接している。また、地勢的には、内陸の山岳丘陵地帯としての特質をもっている。
 広域的・交通体系的にみると、国道三三号により、県都松山市と、高知市とを結ぶ路線上に位置している。圏域の玄関口ともいえる久万町からは、乗合バスで松山市ヘ一時間、高知市へは、二時間三〇分の距離にある。
 圏域の広さは、東西四二キロ、南北二二六キロの広がりをもち、総面積は、およそ、七二四平方キロ、県全体の一二・八%で構成している。そのうち、林野面積の比率は、八八・四%にも及んでいる。主要山岳も、四国の最高峰石鎚山一九八二メートル、筒上山一八五九メートル、五代ヶ森一七〇七メートルをはじめとして、一〇〇〇メートル以上の山岳だけでも、一三を数えている。こうしたことから、総面積に対する、可住地面積比率も、わずかに、一一・六%にすぎず、本圏域の場合、公有地が六九・四%を占め、そのほとんどが森林地帯であり、この地域は森林資源が豊富である。
 面河村は、上浮穴郡の中では、人口規模において最少一七三二人(昭和五十年国勢調査)であり、愛媛県では、宇摩郡別子山村の、四〇三人(同上国勢調査)に次ぐ小規模村である。位置的には、郡の最東部にあり、霊峰石鎚山よりの渓流面河川・面河渓・石鎚スカイラインは、国定公園に指定され、観光資源においては郡内随一である。
 さきに述べたように、上浮穴郡全体が、山岳地帯であるが、当面河村は、そのまた代表といえるほどに、可住地も五・六%と傾斜地である。面河ダムを中心とした笠方地区が、わずかに緩斜面及び小起伏であり、割石・黒森・相名峠を源とする割石川と、面河川沿いには、わずかではあるが平坦地がある。
 また、境界的に見ると、東は西条市・高知県吾川郡、北は周桑郡・温泉郡、西は本郡久万町及び美川村、南は高知県吾川郡に接し、総面積一五七・三九ヘクタールでそのうち、九四・四%に相当する、一四八・五八ヘクタールが、森林原野によって占められている。なお、公有地は総面積の八五・一五%で、上浮穴郡の民有地比率三〇・六二%に比して、その半分に満たない状態である。

面河村と詳細と位置

面河村と詳細と位置


地勢図

地勢図


土地利用現況

土地利用現況


河川と集落の形成

河川と集落の形成