データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

面河村誌

(一) 関門付近

 両岸に迫る奇岩の間に、ヒノキ・カエデ類・ヒメシャラ・アケボノツツジなどの木が、天を覆っている。岩壁のところどころには、イワタバコ・モミジハグマ・コオニユリ・アワモリショウマなどの小植物が、美しい花を咲かせ、渓谷にいっそうの彩りを添えている。
 想思渓は、鉄砲石川が面河川に合流する地点であるが、渓流に近い湿り気の多い岩には、シラヒゲソウ・クガイソウ・シモツゲソウ・ヤマハッカなどが見られる。
 また、五色河原では、昭和六年八月十八日、故牧野富太郎博士が、オモゴザサを発見された。このササは枝分かれが、他のササより多く、葉身は無毛である。