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面河村誌

二 面河渓の名勝

 面河渓は、昭和八年二月二十八日、文部省より名勝地の指定を受け、その指定理由として「面河渓は、面河山本流の上流をなぜる石鎚山南麓の渓谷にして其大部分は堅緻にして粗き節理なせる石英閃緑岩より成り渓間至る所に断岸壁立し危岩聳峙し岩石美に富めるのみならず満山原始に近き大森林を以て蔽はれ渓流は水清く流急にして所々に瀑布をなし深潭碧淵其の間に交錯して景観の変化に富み稀に見るの峡谷美を構成す。就中関門・屏風岩・兜岩・鎧岩の絶壁と御来光瀑・霧迫瀑・熊淵・紅葉淵等の瀑布・淵潭は局部的景勝の尤なるものなり。」と記されてある。さらに、昭和三十年十一月一日には石鎚として石鎚山を中心に面河渓谷及びその連山を含む一〇・六八三ヘクタールの地域が国定公園に指定され観光的価値はいっそう高められた。