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面河村誌

(二) インスタント食品

 インスタントとは、即時の意味である。インスタント食品は、今流行の即席麺に代表される。現在、年間生産される即席麺は、四一億五〇〇〇万食、赤ちゃんから年寄りまで、実際に食べない人をも含めて、平均一人四〇食以上、最近のブーム食品である。
 即席麺は、いわゆるインスタント=ラーメン、昭和三十三年、チキン=ラーメンという名で、一袋三五円、まず大阪地方で発売、それが種類もずいぶん豊富になって、焼きそば・みそ汁・きつねうどん・中華めん・和風そば・うどんなどと増えてきた。
 昭和三十年代の中ごろから、テレビが急激に家庭に入り、テレビでP・R(パプリック=リレーションズ)すると、たちまち売れ行きが伸び、その販売先は、スーパー(スーパー=マーケット)が、圧倒的に多い。
 現在、九三・八%の世帯が、即席の麺類を食べており、買った場所の八四・九%がスーパーと答えている。その消費実態は、一世帯平均一三個、年齢別にみると、十代の後半が最も多い。
 学校給食、インスタント食品になじんだ若者は、しだいに、手作りの味、おふくろの味を忘れていく。ともあれ、その善悪は別として、インスタント食品は、農山村までもふうびした食生活の大革命である。