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美川村二十年誌

二、人口の動態

 終戦を契機に、産業界は軍需産業から平和産業に移行し、数年を出でずして回復調から発展へと転じた。いっぽう戦後の食糧難によって農村人口は膨脹し、自作農創設特別措置法の精神とはうらはらに農業経営は零細化し、都市勤労者所得を上廻っていた農業所得は昭和二八年において逆転し、その後益を所得格差を大きくしていった。山村人口の減少の著しい中で、昭和三〇年に三二八六人の農業人口は、一五年後においては一六三五人と半減している。