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美川村二十年誌

第一節 無電灯部落の解消

 発電施設が村内及び隣村にあって文化的な生活が保障される時代に、村内には無電灯部落が数部落あった。村は重要施策として点灯事業の推進を図り、国・県・村の助成と受益者の一部負担とによって無電灯部落の解消に努めた。
 昭和三四年、大字黒藤川長崎部落一八戸は小規模な水力自家発電を戦時中から維持していたが、これを四国電力に切換えてもらいたいという要望が強く、村で努力をはらった結果、負担なしに全戸編入切換えが実現した。自家発電ではランプ程度の明るさであり、子供の勉強にも差支え、新聞も読めなかった不便がこれによって解消された。
 昭和三五年度、大川木地部落六戸を対象に無電灯地域解消事業として、県・村の補助金交付により実施された。
  事業費総額     二八万九、二四一円
  地元受益者負担金  一八万二、六四一円
 昭和三七年度、東川中村山地区二〇戸・丸山開拓部落一三戸
  事業費総額     三五万九、六二九円
  地元受益者負担金  一二万七、七六〇円
 昭和四〇年度、黒藤川長崎信木地区五戸
  事業費総額     一〇〇万円
  地元受益者負担金   四五万円
 昭和四四年度、黒藤川長崎部落ヨラキレ地区七戸
  事業費総額     五二一万二、〇〇〇円
  地元受益者負担金  一九五万四、〇〇〇円
 以上の事業実施によって本村内集落地に於ける無電灯は全面的に解消され、希望にみちた文化生活と豊かな村造りヘ一段と飛躍したのである。