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美川村二十年誌

一、美川村合併発足前の動き

 昭和三〇年三月三一日に、美川村として合併発足することが定まったため、三月一四日に、弘形・仕七川・中津の旧各村教育委員全員が集合し、三ヶ村教育委員会委員協議会として協議がなされた。
 新村美川村の教育について活発な討議と意見がだされ、新村の村長・村議会議長・教育委員会に対し、つぎのような事項を要望することとなった。
   教育振興に関する要望書
 町村合併促進法にもとづき、三ヶ村合併が決定となりいよいよ美川村として発展的に発足できますことは慶賀にたえません。新村建設の基本方針の中に「教育面特に社会教育部面の振興拡張を重視し」と述べておられますことは、われわれ関係者の意を強くするものであります。
 この度、三ヶ村教育委員会委員連絡協議会(全委員出席)を開催し、新村に要望いたしたいことなどについて話合った次第であります。新村教育行政については発足する教育委員会において、村当局とよく合議し審議、立案実施されるべきであると思考いたしますが、われわれが過去二ヶ年間の乏しい経験等により財政的にも経費多端であることは十分存じながら、さらに格段の御配慮、尽力にあずかりたく要望するものであります。
   要望事項
1、新村の健全なる育成強化は、その根本において教育の力にまつべきを思い、このさい老朽校舎の改築・不足教室(特別教室を含む)の増築並に運動場の拡張整備を実現し、学校教育の振興を図られたい。
2、教育の内容を充実し、学力の向上を図るため教具の購入・図書室の整備を図られたい。
3、社会教育の重要性に鑑み、少なくとも旧各村毎に公民館を設置し、運営の責任者として専任主事、もしくは主事補を置かれたい。
4、学校教育並に社会教育の強力な振興と運営を推進するため、その指導督励機関たる教育委員会事務局に専任の教育長、並に学院指導主事・社会教育主事を設置されたい。
  昭和三〇年三月一四日
              弘形・仕七川・中津教育委員連絡協議会
 美川村村長・議長・教育委員会殿