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美川村二十年誌

一、疾 病

 国や県においても一家の大黒柱的な存在である四〇歳~六五歳までを対象とした成人病対策を強力に推進しているが、本村でもこれを保健衛生活動の重点目標として取り上げ、成人病検診や移動保健所(ヘルスステーション)を開設し、積極的に取り組んでいる。しかしながら、働き盛りであって自覚症状もない人々の参加は少なく、各会場(小学校下六ヶ所)とも閑古鳥の鳴く状態である。裏返すと、自分は健康であると思っていても検診に行って医師の診察や、尿検査・貧血検査・血圧測定・心電図等の結果により病気であると言われた時のショックや、その療養によって仕事を休まなければならないことを恐れてかもしれない。近代医学の早期発見・早期治療の観点からも何か割り切れない気持ちを禁じ得ないのである。自分の健康は自分で守る運動展開の重要性を感じるのである。
 不治の病とされていた結核等は、レントゲン検診による早期発見と早期治療(排菌者は強制収容する)によってほとんどなくなり、これに代って循環器・胃腸胆肝器・高血圧・筋骨格系疾患(神経痛)・神経系疾患等が増加しており、死亡原因では悪性新生物(ガン)や不慮の事故によるものが多くなっている。
 最近では、交通事故の激増等により献血の必要性が強くさけばれており、本村でも四八年度献血台帳を作成し、一般住民を中心にした献血運動(一家に一冊献血手帳を備えることをスローガンとした)を展開している。その結果、血液型判定者(ABO型とRH型)は六割以上に達している。

昭和48年5月分国民健康保険病類別分類対比

昭和48年5月分国民健康保険病類別分類対比