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美川村二十年誌

第一章 信 仰

 この章では古くから村人の間で年中行事的に行なわれて来た俗信と、神社仏寺以外の教義と組織を持った宗教とに分けて記すことにする。
 年中行事は村の始まりと共にある。いずれも季節と関係し、神仏の信仰と結びついており、また農耕生活に深いつながりを持って来ている。だから過去の素朴な農耕一本の生活の中にあっては、一年間の生活の中に一つの区切りを持つ行事として重んぜられて来た。年々同じ暦時がくれば一定の様式の慣習的な営みが繰り返されて来たものであるが、長い間には様式に多少の変遷もあり、また生活の多様化の中でしだいに廃れて行き、今日では全く忘れ去られたものが多い。
 後者については江戸時代末期におこった宗派神道から主として第二次世界大戦後に興った新興宗教など、村内に信者を持つものについて略記することにした。