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美川村二十年誌

一、地 勢

 村の南西に大川嶺(一五二五・五㍍)・狼が城山(一三八○㍍)を主峰とする山脈が南西に延び、これより北東に傾斜した山地が広がる。それに南東にそびえる中津明神山(一五四一㍍)の支脈によって村の周囲は悉くとり囲まれている。
 村内に点在する集落は大川の上組や有枝の程野で標高約六〇〇㍍、上黒岩の尾貝で約三九二㍍、御三戸で約三八八㍍、日野浦の大谷で約七五〇㍍、成で約三五〇㍍、柳谷村との村境け近で約三〇〇㍍あって、この標高差は気温差となり、サクラの開花、また冬期の雪の量にも影響をおよぼしている。
 村内の主たる河川については有枝川は河口で、大川は荒瀬で久万川に合流、久万川は御三戸で面河川と合流し、村の北部を南下し高知県に入って仁淀川となって土佐湾に注いでいる。その流長は約一二〇㌔、急流と水量の豊富さから、日野浦にある面河第一発電所をはじめ各所に水力発電所がある。