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美川村二十年誌

七、いのこ

 おいのこさんは豊年を祝う子どもの祭事として現在も盛んにおこなわれている。
  おいのこさんという人は
  一で 俵をふんまいて
  二で にっこりわろて
  三で 酒を作りたて
  四つ 世の中よいように
  五つ いつものごとくなり
  六つ むびょうそくさいに
  七つ なにごとないように
  八つ 屋敷をほりひろげ
  九つ こぐらをたてならべ
  十で とうとうおさまった
  エーイトモ エーイト(二箆)
  エーイトナ エーイトナ(黒藤川)
 その家でお礼をもらったら、続いて
  ここの屋敷はよい屋敷
  四方が高うて中びくで(中くぼ)
  大判小判がずずれこむ(すべりこむ)
  エーイトモ エーイト
 「いのこ」をつくわらたばは、さといもの茎をしんに入れてしばったもので、地面にたたきつけると、大へんよい音が出る。
 いのこをつき終わったら柿の木にかけておくと、翌年、豊作になるという。