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柳谷村誌

第三節 成人

 成人とは、一人前になったことを社会的に認められることを意味する。藩政時代の武士は、一一歳から一六歳くらいの間に、成人となる元服の儀式が行われたが、庶民の間では前髪を剃って元服を示し、若者組に加入したようである。男子の場合、一人前と認められることによって、村人としての共同作業に当たって、一人役に数えられるようになり、男女とも結婚の資格が生じた。明治年代から太平洋戦争までの間は、男子の徴兵検査が、一種の元服とみられてきたが、戦後は法律によって満二〇歳が成人と定められ、一月一五日が「成人の日」の祝日となり、成人式が行われるようになった。